中島監督の『松子の一生』は見事に悲劇。
これでもかという波乱と激動の人生である。
昭和23年に生まれ53歳で殺されてしまうまでの松子の一生。
甥子、笙が叔母の松子の生きた時を平成13年まで世相とともに
辿っていくという映画です。
教師からトルコ嬢となり、ヒモを殺害し塀の中へと
『これで人生、終わった~』と、
繰り返される人生の転落。
松子はただの不器用ではない。
松子の人生は白黒つけるような単純なものじゃない。
自分の人生を信じて疑わない生き方
それでいて運命に翻弄されちゃって
松子ってなんて健気なのだろう。。
なぜ、あそこまで不幸な生き方を選んでしまうのだろう。
愛する人の幸せをそばで感じていたい。
人って、一人じゃ生きていかれないのよね。
笙が恋人、明日香の言葉に気づいた松子の人生
『人間の価値って、人に何をしてもらったかではなく、
人に何をしてあげたかってことだよね』
笙が叫んだ『松子おばさん~』に集約されているのよね。
あの馬鹿さ加減が妙に心地好い『下妻物語』の中島監督を踏まえれば、
CGも賑やかさも派手さもうるさくない。
知らないで観たらびっくりだったろう。
キャストが豪華、松子の上を通り過ぎていくダメ男たちが実に楽しい。
これが中島哲也の世界なのだろうか。
女の子ならだれでも夢見る白雪姫、
あの時の白雪姫の終焉、松子はなんて愚かで悲劇である。
久々に良い邦画でした。




