父と母が二人揃って写真を撮った。
娘にもその一冊が届いた。
「自分たちの葬儀用?」という娘に
母は「そうだよ」と笑って返した。
父のぱりっとした姿に色留袖の母。
年月は確実に時を刻んでいる。
母が先日、ぽろりとつぶやいた。
ボランティアをしたことがない母は
これまでの自分を恥じた。
「この歳になるまで一度もやっていない」
「一度もやろうと思ったことはなかった」
そんな自分を恥と思ったらしい。
母の人生は苦労ばかりである。
そして父に出逢い
自分の人生を父に添い
ひたすらに生きてきた。
恥じる事なんてないですよ。
今までの母のやってきた事は
たくさんの人に共感を与えてきた。
今も母が周りにいる人たちに
与えている影響は大きい。
あなたのお母さんと話をしていると
また前向きの気持ちになれます。
何人そうに言われてきただろうか。
そのことが私のプレッシャーにもなっているけれどね。
母を慕う人が母の周りに集まる。
ねぇ、おかあさん
恥じる事なんてないよ。
ボランティアなんて形を整えなくても
人に喜んでもらえたら嬉しいですよね。
そう思うことにしましょうよ。
今日は私のおごりね。
名月や池をめぐりて夜もすがら 松尾芭蕉
いつの時代でも愛されてきた秋の月
美しい月を眺め母とこんなことを話すのも
くすぐったくもまたいいものです。
浜松町WTCB38階レストランレインボーで
ハロウィーンディナー